✧*。最愛✧*。




雪夜は何も聞かず私の隣に立ち、泣き止むのを待っていてくれた




「落ち着いたか?」



心配そうに私の顔を覗き込み、泣きやんだのを確認するとポケットから手を出して、私の頭にぽんっと乗せた



「じゃ、帰るか」



「………」



何も言わずに佇(たたず)む私を見て手を差し出した



「俺ん家……来る?」




その言葉に小さく頷いた


私からスクーターの鍵を受け取った雪夜は、私を後ろに乗せてアパートへ向かった