日が傾きかけた頃
「んじゃ、着替えて花火の準備でもすっかな」
「マジ!?花火?やった〜」
涼介は何をするにも準備がいい
いつの間に花火まで用意してたのか知らないけれど、美沙希が喜ぶ事を全部する
出来た男だ
そう言えば、雪夜も涼介に負けず劣らず、私を喜ばせてくれてたなぁ…なんて思い出しながら美沙希の笑顔を見ていた
美沙希を連れて更衣室に向かい、結ってたゴムを外しシャワーを浴びて着替える
首にタオルを掛けたまま外に出ると、太陽が水平線に沈んでいっている
まだ明るい空の下で4人並んで砂浜に座り、沈みゆく太陽を眺めていた
すると涼介が、ポツリ ポツリと話し始めた
「俺さ、あの時…死ななくて良かった。こうして、また4人で同じ物を見て、笑って…同じ時間を過ごせてさ。こんな風に4人でいる事が当たり前じゃないんだなって改めて思ったよ。ここにいる誰かが一人でも欠けてしまったら、きっとこうして集まって笑う事もなくなるんだろうな。だから、生きていて良かったって心底思う」
ゆっくりと、ゆっくりと…
太陽が海に沈んでいくこの光景が何だか切なくて、涼介が柄にもない事を言うから余計に泣きたくなった



