✧*。最愛✧*。



ピー、ピピー



そこへ騒動を聞き付けた数人の警備員が笛を吹きながら、走って来るのが見えた



「……クソッ」



拘束していた男が力任せにドンと押し、その勢いで視界がグラリと回転する



「ぅわっ」




ーーー倒れる…




咄嗟に目を瞑り、衝撃に備えたけれど思ったより痛くない





ゆっくり目を開けて見ると、床ではなく雪夜の胸の中





美沙希も涼介が抱き止めていた




ホッと息をついたのも束の間、グイッと手を引っ張られ 何故かそのままダッシュする




後ろを振り返ると倒れて動けない4人の男達は警備員に捕まり、拘束していた男は人混みに紛れて逃げたようだった




「前を向いて走れ」



そう言われて、前を向きなおり走った



ショッピングモールから出て駐車場へと向かった