玲央は小さく微笑んで、握り締めている私の手を優しく包み込んだ



「別に、短期間で気持ちが移り変わったからって乃愛が気にする事じゃない。要は、その気持ちが本当かどうかだろ?」



ーーーーあの家に住み始めて



玲央の優しさに触れ、玲央が隣に居てくれる安心感を覚え



ずっと誤魔化してきた気持ち



いつの間にか私の中に生まれた この感情を認めてしまっていいのかな



「……嫌なら避けて」



玲央は私の顔を覗き込み、そう呟くと掬い上げるようにキスをした



ゆっくり離れていく唇…それが名残惜しくって、私から もう一度キスをした



「好き……玲央が、好き」




小さく、消えるような声で呟いた言葉を玲央は受け止めてくれた



「やっと……やっと、手に入れた。もぅ離さない」



「うん……ッ」



玲央は、私に『変わらないものなんてない』って言ってたけれど…玲央は、あの時から ずーっと変わらずに私の事を好きでいてくれたんだね



矛盾してるよ、玲央…