二人の横を通り過ぎる時、雪夜の手が私の手首を掴んだ
「待って」
「………」
何も言わずにいると、雪夜の胸の中で泣いていた鈴香が 顔を上げ私を見た
「えッ……。の、乃愛…ちゃん?何でここに!?」
まさか私がここにいると思ってなかったであろう彼女は、私を見るなり目を丸くした
そんな彼女を一瞥し、雪夜に目を向けた
「離(はな)して。私、あんた達の茶番に付き合ってる暇はないの」
だけど、逃さないと言わんばかりに雪夜の手に力が入る
「鈴、どういう事か説明して?」
そう問われた彼女は目を白黒させて黙り込んでしまった



