『人の心は移ろいゆくもの』…昔、母親が言っていた
私は、そうはならないって……母親みたいにならないって、ずっと思っていたのに…
たった一人の人を想い続けるのは、こんなにも難しい事なんだね
玲央は、そっと手を伸ばし 雪の結晶を手のひらに乗せた
じんわり溶けて無くなる雪が、まるで私みたいで切なくなった
「人は変わるさ。乃愛だけじゃない、誰でも。でも、それは何も悪い事じゃねえよ。ずっと変わらないモノなんて、この世にはないからな。だから、その気持ちを受け入れてやれ。いつか思い出になるように」
玲央の言葉が染みるように心に広がっていく
雪夜を自由にさせてあげよう、そう決心した時から きっと私も何かが変わっていたんだね
さっきまで色があった世界は いつの間にか雪で埋め尽くされて、白く染め上げられていた



