「いいか?あいつは お前の事を友達だって最後まで言ってて、こうなった今でもお前を庇ってる。そんな あいつにお前は何をしてきたのか分かってるのか?あいつは『大丈夫、心配ない』って言うけど、これ以上 放っておけない」
雪夜の握り締めた拳が震えている
何を そんなに怒っているのか、私には分からない
「ち、ちょっと、待って。何の話し?言ってる事が分からない。そもそも、あいつって誰?」
いつも冷静な雪夜が、まくし立てるように話すけど私には何の話しをしているのか理解すら出来ない
それなのに
ーーーバンッ
壁を思いっきり叩いた その大きな音にビクッと体が揺れ思わず目を瞑る
恐る恐る目を開いて、視線を上げると怒りを露わにした雪夜が私を睨んでいる



