「一人で、平気……大丈夫」



きっと大丈夫


そう自分に言い聞かせるように言葉に出した



玲央は心配そうに私の顔を覗き込むと、そっと頬に手を伸ばした



「本当か?」



優しく触れる玲央の掌は、とても温かい



そんな瞳で…そんな優しい口調で言われたら決心した気持ちが揺らいでしまう




「もし…もしもだよ?私が耐えられなくなって…助けてって……連絡入れたら、玲央は すぐ来てくれる?」




こんな風に言う時点で、一人で行く決心も何もないんだけど…




「あぁ。すぐ行く」



真っ直ぐ私の目を見て、力強く言い切った玲央のお陰で、少しだけ勇気が出た




「ありがとう…」