縁側に出ると、冷たい風が私の髪の毛をさらっていく
見上げると雲一つない空にキラキラと星が瞬(またた)いている
「寒いな」
突然掛けられた声に 反射的に視線を下げると同じように空を見上げる玲央がいた
「蒼兄から聞いた。帰るんだってな」
「うん…今まで、ありがとう。玲央には本当、感謝している。お陰で立ち直る事が出来たから」
一人だったら無理だった
「……今度の日曜日だな。雪夜と会うんだろ?」
「うん…」
雪夜に会うのが こんなにも憂鬱だと感じた事がなかった
話しって…何だろう
何を言われるんだろう
「一緒に付いて行ってやろうか?俺は部外者だから部屋には入らないけど、外で待つ事は出来るし」
不安に駆られて、思わず『うん』と言う所だった…だけど、そんなんじゃ駄目だ
そこまで迷惑もかけられない



