✧*。最愛✧*。



誰も何も言わないから、私も甘えていた……だけど、いつまでも甘えていられない




「ずっと居てもいいんだぞ?」




「ううん。来週中に出て行こうと思う……色々、ありがとう。もう大丈夫だから…」




「…そうか。何かあったら いつでも頼れ」



以前は警戒してたけど、今は素直に その言葉を、その気持ちを受け入れる事が出来る




この人は きっと…姉の事を忘れられない限り私の事をずっと気に掛ける




「ねぇ……『あっ君』、もう充分だよ。これからは自分の為に生きて、そして幸せになって。きっと姉もそれを望んでるから」




私が そう言うと、『若』は哀愁を帯びた目を私に向けて小さく微笑んだ




その微笑みは何処か悲しそうで 壊れてしまいそうで…



いつか姉の事が思い出となって、彼に笑いかけてくれる素敵な人が現れてほしいと…そう心から願った