✧*。最愛✧*。




「そんな事があったんですね。私、何も知らなくて…色々言っちゃってごめんなさい」




「美央が謝る事じゃないよ。話してなかった私が悪いから。気にしないで」




他人の事なのに まるで自分の事のように暗く沈んだ顔をする彼女は本当に優しい




数日後




「乃愛、学校から電話だぞ」




電話に出ると担任の先生で、全科目 合格だと教えてもらった




その後、少しだけ会話をして 3学期からはちゃんと学校に来るようにと釘を差された




「テストの結果は どうだった?」




「全科目、合格だった」




「そうか、良かったな」



『若』は、私の頭をポンと軽く叩き微笑むと踵を返して部屋へと戻って行く




「待って!」



咄嗟に『若』の腕を掴むと、彼は驚いたように振り返って私を覗き込んだ




「どうした?」



「あの、私…。そろそろ家に帰ろうかと思って…」



このまま ここに居る訳にはいかない