✧*。最愛✧*。




お風呂を上がり、部屋に戻ると携帯に目が留(と)まった




ベッドに座り、充電をしながら久々に電源を入れると沢山のメッセージが入っていた




メッセージを見る気にもなれなくて、携帯を置いて窓を開ける



暗闇に包まれた庭は 所々ライトアップされ、まるで何処かの高級老舗旅館を思わせるような日本庭園が広がっていて幻想的だ



時々 肌をかすめる冷たい風は 私の心の隙間を吹き抜けていく




コンコン



「もうすぐ飯だぞ」



片手をポケットに入れて、ダルそうに壁に凭れながら玲央は入り口の所に立っていた



風呂上がりなのか、髪の毛は濡れていて 男のくせに色っぽい




「……いらない。食欲がないの」




玲央から視線を外し、庭へと向けるとギシッとスプリングの音がした




「今日…学校で雪夜と涼介が お前の事を話してたよ。朝、家に様子を見に行った時、チャイムを鳴らしている自分達の横を男が通り過ぎたと思ったら、お前を抱きかかえて連れ去ったって。俺の兄貴は誘拐犯扱い」




「そう」




今朝、チャイムを鳴らしていたのは雪夜と涼介だったんだ


美沙希も…いたのかな