季節は冬へと変わろうとしている




いつも一緒に行動してた鈴香は、あの日を境(さかい)に 違うグループと一緒にいる事が多くなった



でも、私がいない時とか美沙希に話しかけてるみたいだった

  

ホント、嫌われたものだ



その原因となったのは、言うまでもなく 私のせいなんだけど



「乃愛は知ってたんだね。知らなかったのは私だけとか…完璧、蚊帳(かや)の外じゃん」



海に付き合ってもらった あの日の夜、美沙希に雪夜と鈴香を会わせた事、鈴香が雪夜に会いに来てた事、全部 話した




「ごめんね、心配かけたくなかったから。こんな事になるなら早く話しとくべきだった」



「ホント、それな。乃愛はさ、周りに気を使いすぎなんだよ」



美沙希は はぁ…とため息をつき、外へ目を向ける




「涼介から昨日、連絡あって…月末の休みの日に雪夜達とダブルデートする事になったから、お前ら二人で行き先決めてって。多分、涼介さ雪夜の相手…乃愛だと思ってるよ」




「そ、か。雪夜、涼介に話してないのかな」




これから先、蚊帳の外になるのは私の方なんだろうな…なんてぼんやり考えていた




それが現実になる日は そんなに遠くなかった