広がっていく嫌な予感




頬を赤く染めて雪夜を見ている鈴香の前に、デンモクとマイクを置いた



「はい、106号室ね」



名残惜しそうに振り返る鈴香を美沙希が連れて行く…そんな二人の背中を見送った




それから暫くして外が騒がしくなった



何事かと思ってたら、突然 50代くらいの男が駆け込んで来て私の腕を掴む




「け、警察を呼んでくれ!早くッ」




「どうされましたか?」



その様子から見て只事(ただごと)ではないのは分かった