「…あっ!おーい、お前らーっ!!」



しばらく歩いていると、駅前にあるコンビニの入り口前付近に同じ学校の制服を着た生徒が数人屯っているのが見えた。


「おっ、柚希!それに盾石姉もいんじゃん!」

「盾石姉弟、ほんと仲良いよな〜」


その男子たちの集団の中には矛杉くんともう1人、見覚えのある人物───。


「なんだよ、矛杉とあやともいたのか〜!…あれ?このメンバー、去年のクラスの奴らが多いな…」


去年のクラスのメンバーとは、柚希が1年生の時のクラスメイトということ。

私は一切関わりがなかったため、あまりこの人たちのことはよく知らない。


首を傾げる柚希を他所に、剣城くんが目の前に現れて、私は誰にも聞こえない程度に小さく悲鳴を上げる。


(まだ本人はこちらに気づいていないが)剣城くんが楽しそうに友人たちと会話を繰り広げている!
さて、どうする?▼

▶︎たたかう
 にげる
 柚希を盾にする

私は"にげる"を選択した。


彼らに気づかれぬよう、そっとこの場から離れる。


「…あれ?つるちゃん、彼女がこっそり帰ろうとしてんよ」


おいコラ矛杉ィィィィィ……ッ!!