図星を突かれてじわじわ体温が上がっていく。

何も言い返せない私に剣城くんは少し目を細めて、ゆっくりと言葉を紡いだ。



「盾石のえっち」



その瞬間、体全身と言っていい程に紅潮していき、恥ずかしさで目が潤んでいく。


「…えっちじゃ、ない、もん……」


なんなの。

何で剣城くんはそうやって、私を振り回すの───…。



「…い、いじわる、しないで……」



今にも消え入る声で精一杯の反論をする。

剣城くんは一瞬だけ目を見開いた後、すぐさま射るような視線で見つめて。



「…だから、その可愛い顔やめろって言ってんの」



いつもより低い声が鼓膜に響いた。

気がつけば、剣城くんの綺麗な顔が目の前にあると思ったら。


「んっ…」


2人きりの空間で、彼は優しく私の唇を塞いだ。