弾むような雀の鳴き声と同時に、スマホのアラームが耳元で鳴り響いた。
アラームを止め、ベッドから起き上がってすぐに、カレンダーを確認する。
本日、9月25日、土曜日。
世間からすれば、ただの休日。
祝日でも何でもない。
しかし、私たちにとっては、特別な日。
軽い足取りで部屋を飛び出して、
「柚希!お誕生日おめでとうっ!!」
お祝いの言葉と共に、「ゆずきのへや」と書かれた扉を勢いよく開ける。
ベッドの方から「ふがっ…!?」と、情けない声がして、もう一度、「お誕生日おめでとう!!」と、枕元で叫んだ。
すると、柚希はむくりと体を起こして。
「……うるっせー!!寝てる時にデカい声出すな!!」
思い切りクッションを私の顔目掛けて叩きつけてきたが、反射的にかわせなかった私は、見事に顔面へと的中。
「…ねえ、柚希は私に何か言うことないの?」
鼻をさすりながら、私も柚希の顔面にクッションを叩きつけてやった。
"倍返し"というやつだ。
「んぶっ…!」と、小さい悲鳴が下から聞こえてきて、様子を確認しようと、ベッドの側にしゃがみ込む。
「……」