昨夜、槍田くんから連絡が来た。


《盾石の都合の良い日、教えてください》


何て返事をしようか、頭を抱えながら悩んだ。

現在、私の学校では文化祭準備の時期に突入しようとしている。


下校時刻がいつもより遅くなるだろうから、ここは槍田くんの部活の時間に合わせてもらうとしよう。


《槍田くんの部活が終わる時間帯で良ければいつでも大丈夫です》
《ちなみに、部活は何時ごろに終わりますか?》


送信すると、2分後に既読がつく。


《19時に終わります》
《自分で決めて申し訳ないんだけど、今週の金曜日はどうですか?》

《OKです》
《金曜日に最寄り駅前の広場で待ち合わせしましょう》

《了解です》


何だ、この業務連絡みたいなやりとりは…。


1人、疑問を抱きながらスマホを勉強机の上に置いた。







そして、次の日、今週の金曜日に槍田くんと会う約束をしたということをももちゃんと柚希に報告すると───…。


「ふざけんな!」

「空気読め!」

「邪魔すんな!」

「今頃しゃしゃり出てくんな!」


2人は、激怒した顔で口々に騒いでいた。