さりげなく一緒にいる柚希も「やっとかよ」と、口を挟んでくる。
「柚奈にしか頭にない肝心の剣城は、柚奈が振り向いてることに全く気付いてない様子だったけど……よく考えたらあんたたち両想いじゃん。何でまだ付き合ってないの?」
「い、色々あったんだよ…!」
大袈裟だと思われるかもしれないけど、それはもう、短時間で説明できないくらい、色々あったんだから…!!
「…まあ、今度はゆずなからアクション起こしてみたらいんじゃね?そうじゃないと、あやとはゆずなと"両想い"ってこと、一生気づかねえと思うよ」
柚希の意見にももちゃんは、何度も頷いて同感している。
「……一生気づかないって、どういうこと?」
「それは自分で考えろよ」
「はあっ!?」
お父さんお手製のサンドイッチを頬張る柚希に大きな声を出す。
そんな私をももちゃんが「こらこら」と宥めた。
「あのね、柚奈。これはあんたと剣城の問題だから、部外者のあたしらがとやかく言えない立場なわけよ。盾石弟も柚奈の力にはなりたいけど、結論を言ったところであんたのためにならないしね」
「そゆこと〜」
「……」
"私と剣城くんの問題"。


