「…もしさ、また辛いこととか、しんどい時があったらいつでも言って。ずっと盾石の側にいるから……だから、もっと俺に頼ってほしい」
「……っ」
眉を下げて笑う剣城くんとその優しい言葉にズキューンッ!!と、胸がときめいてしまう。
「……はわわ」
あまりの尊さに日本語が話せなくなった。
待って、何これ。
好きすぎて頭がおかしくなりそうなんだけど…。
剣城くんの全方位が好きすぎるあまりに言葉が出てこない。
ドキドキ、早鐘を打つ心臓を抑えながら、私はこう思った。
"恋"というものは、とても恐ろしい感情だ───。
「……で?柚奈は剣城にいつ想い伝えんの?」
昼休み、中庭でももちゃんと(勝手について来た)柚希の3人でお弁当を食べていた時のこと。
「……えっ」
何故かももちゃんは、私が剣城くんに好意を寄せていることを知っていた。
「えっ、なんっ…何で……」
プルプル体が震え出し、次第には顔も熱くなる私を見て、ももちゃんが真顔で答える。
「夏休み明けてから柚奈の態度が急に変わったっていうか……最近、やたら剣城のこと目で追ってるなぁ…って、思ったんだけど……」


