婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています


「ビビアン様はレイニーとガーデンパーティーで知り合ったのだと聞きましたが、本当の事ですの?」

「……どうして、それを……」

 驚いたのか目を大きく見開く彼女。

「ビビアン様のメイドから聞きましたわ」

「エマから?」

「ええ。事情聴取に直に立ち会ってはいませんが、別室で聞いておりました。色々と聞かされて、こちらがびっくりしてしまいましたわ。レイニーと恋仲だったなんて知りませんでしたから」

 カッと瞬時に顔が赤くなったビビアン様は拳を握りしめていた。

「そ、それは……」

「それは?」

「ゆ、夢の話で……」

「夢ですか。それにしては、とてもリアルで臨場感たっぷりでしたわね」

 メイドの熱に浮かされたように恍惚とした表情でレイニーとのことを話す様は何かの芝居でも見ているかのようだった。

 メイドにとっては王族との恋物語は夢の世界。

 その主役が自分の仕えている主人ともなればなおさら。本当に罪深いことをしたわね。