「申し訳ございません」
レイ様の肩に寄りかかっていた体を慌てて起こしました。人前で寝るという失態を見せてしまった私は羞恥で顔が真っ赤になり、頭があげられません。
なんでこんな時に寝てしまったの。
レイ様に寝顔を見られるなんて。
ああ、恥ずかしい。
このまま逃げ出したいくらい。
逃げてもいいかしら。
「そんなに慌てなくてもいいのに。ごめんね。気持ちよさそうだったから、このまま眠らせてあげたかったんだけど」
今すぐにでも退散しようと隙を窺っていることなど知らないレイ様は、すまなさそうに私の乱れた髪を梳き、整えてくれます。
頬に触れた手にドギマギしながらも、羞恥心いっぱいの私はそれどころではありません。



