やがて、気を取り戻したレイ様の頬がほんのりと染まっていきます。
私を見る意味ありげな視線。
これは大丈夫ですよね。間違っていませんよね。
穴が開くほど見つめられると、ちょっと、不安になってきました。
「一緒だね。俺にとっても、ローラは大事な人だよ」
ほんのりと色香を纏った瞳にドキッと心臓が跳ねました。
レイ様は私の言葉に返しただけ。
それなのに、一瞬、ほんの一瞬だけ……違う意味に聞こえてしまったのは何故なのでしょう。
私の肩からずり落ちたショールを手にして、再び私の身体を包んでくれます。
「お互いに大事にしないとね」



