「シュミット公爵閣下、ご協力感謝いたします。それではこののち、呼び出しがありました際には、火急速やかにご登城なさいますようにお願い申し上げます」 「ああ、承知した」 「では」 残っていた年上の騎士がお父様に敬礼をして部屋を去って行った。 いったい、何が起きたのか。何故、エマが連れていかれたのか。 いったい、何があったの? 一瞬にして、天国から地獄へ落ちた気分。