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「ローラ、疲れたんじゃない?」
両親が帰った後、しばらく放心状態だったからでしょうか。少し気が抜けてしまっていました。
「大丈夫ですよ」
心配させまいと微笑んでみたのですが
「うーん。顔色があまりよくないよ。しばらくの間だけでも横になった方がいい」
そういって、私を抱きかかえてベッドへと運んでくれました。布団の中におさまると体が温まって心地よくなってきました。
ベッドに腰かけて私を見つめるレイ様の情愛のこもった瞳に胸がいっぱいになります。
二人だけの部屋。
レイ様は私の髪を梳いて頬にそっと手を触れました。
「ゆっくりお休み」
離れそうになる手に思わず自分の手を重ねました。レイ様の触れた手がピクッと震えて顔も微かに赤みがさしたように感じました。
「レイ様」
絡む視線に熱を感じて早くなる鼓動。二人の息遣いだけが聞こえる部屋。



