さらに突っ込んだ問いに言葉が濁ります。お母様はすました顔で紅茶を飲んでいました。お父様は黙して語らず。私達のやり取りを見守っているようです。どちらにしても二人の視線が少々痛いわ。
かといって、隠すわけにはいかず、今までの経緯を話しました。
「そう。フローラの気持ちはわかったわ。あなたなりに考えた結論だったのね。それで、これからどうするの? どうしたいの?」
これから、どうしたいのか。
問われて言葉に詰まりました。
「これがいい機会なのかもしれないわね。フローラ、もう一度しっかりと自分の気持ちに向きあったらいいと思うわ。わたくしたちはあなたの決断を支持するわ。あまり悩み過ぎずに素直になったらいいと思うわよ」
私の気持ちを慮ってくれたのか、深く追求せずにいてくれました。
「はい」
両親の温かさに胸にくるものがありましたが、表に出さないようになんとか我慢しました。
このあとはたわいもない話をして時間を過ごしました。



