「義姉上の気持ちもわかるよ。今回の事件は由々しき事態。俺も徹底的に調査をして欲しいと思っているから、義姉上が積極的になってくれるのは有難い」
「レイ様」
「ローラの事は俺が守るからね。だから、ここで何も考えず治療に専念してほしいんだ」
ベッドに腰かけたレイ様は私の手を取るとまっすぐな眼差しを向けました。真摯でいて情愛のこもった瞳にキュッと胸が切なくなり締めつけられます。
「守って下さるのですか?」
「うん。ローラが許してくれるのなら一生。生涯をかけて」
それほど意味があって聞き返したわけではなかったのに、返ってきたのは思いもかけなかった重い言葉でした。
こんな時にどんな風に答えればいいのか戸惑いながらも、レイ様の気持ちが嬉しくて。今でも私の事が心にあるのだと思えるのが嬉しくて、涙腺にうるっときてしまいました。



