私は今、その天蓋付きベッドの上。
なぜここに?
ふかふかで寝心地もよさそうなのですが、レイ様の宮に泊まるわけにはいきませんし、療養も自邸で十分だと思うのです。
邸に連れ帰ってくれると思っていたら、着いた先は西の宮。
まさか、ダンがそんな大胆なことをするとは思っていなかったので、すっかり騙された気分です。
「残党がいてまた狙われたらどうするの? とてもじゃないけれど帰せないよ」
「でも、レイ様にご面倒かけては申し訳ないですから」
「俺の心の平安のためにもここにいてくれないか。このまま邸に帰したら、心配で心配で眠れないと思う。だから、ここにいて欲しい」
両手を包み込むように握られて懇願するレイ様に、嫌とは言えなくなりました。
あの場にいた者達は捕まったようですが、他に仲間がいたら? 今度は本当に誘拐されるかもしれない。そんな恐怖に身が竦みました。それを思えば、宮の方が安全かもしれません。



