先生の診察の間、レイ様は別室で待機していらしたので、話す時間はなくてようやくレイ様の顔を見ることができました。
「ローラだ。よかった。姿を見るまでは生きた心地がしなかったんだ。よかった。無事で」
涙が混じった声で身を案じていたレイ様の思いに触れて、無事に帰ってきたのだと実感が湧いてきて
「レイ様。レイ様」
名前を呼びながら、しがみついていました。レイ様の温もりを確かめるように。
シトラスの香りに包まれるとみるみるうちに瞳に溜まった涙が頬を濡らしていきました。
レイ様だと認識した途端に張り詰めていた気持ちが一気に崩壊してしまったのでしょう。
止めどもない涙を流してレイ様の胸に顔をうずめて泣きました。



