酷薄に顔を歪めた男にゾゾッと寒気が襲い硬直して頭が真っ白になりました。 このまま連れ去られる。 待っているのは生か死か。 命があったとしても、これから先、まともな人生など送れないであろう恐怖に戦慄して、走馬灯のように頭に浮かんできたのはレイ様の顔。 レイ様の熱い眼差し。レイ様。 助けて。 抗うことも出来ない無力な自分に絶望しかけていた時に 「フローラ様に触んじゃねー。手を離しやがれ。汚らわしい。この外道がー」 天を劈く怒声が聞こえたと同時に 「グ、グエッ」 男の呻き声がしました。