婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています


「ああ、そうね」

 私の窮地を察してくださったようで、平静を取り戻したアンジェラ様ですが、嬉々とした表情は隠し切れていませんでした。

「そんなことを人前で話してはダメよ。わかった?」

 アンジェラ様が注意して下さり、リッキー様もちゃんと理解できたのか分かりませんが、頷いて下さいました。王子殿下のプライベートな事を話しては問題になることもあるでしょうから。

「ぼく、ブランコで遊んでくるね。エイブ、後ろから押してー」

 椅子から下りたリッキー様はまっすぐにブランコめがけて走っていきました。エイブも後を追います。

 あの時のように、言い逃げですか? 残された私はどうすればいいのでしょうか。

 リッキー様がいなくなるとしんとした空気に包まれました。

 雰囲気を変えようにも話題の一つも出て来ず、何も発することも出来なくて、間を取り繕うようにアイスティーに手をつけました。ストローで下に沈んだ紅茶をかき回して一口飲み喉を潤します。