名案を思いついて悦に入っていると、
「今日はお一人で?」
いつも友人達と一緒だから、不思議に思ったのかディアナが聞いてくる。
「ええ、たまには一人でゆっくりとしたいと思って、サロンに足を運びましたの」
これからのことを考えるにしても、どこか席を見つけて腰を落ちつけるか、帰るか、どうしようかしら。今帰っても、お母様に捕まるだけよね。それは避けたいわ。そうするとサロンの方がいいわよね。
「ビビアン様。ちょっと、小耳にはさんだのですけれど、良い縁談が来ているそうですわね」
キョロキョロと席を探しているとディアナの口から飛び出した言葉に、大きく目を見開いた。



