しばらくすると、リッキー様が口を開きます。
「ねえ、ねえ。レイおにいちゃん。レイおにいちゃんは、ローラおねえちゃんのこと、好き?」
瞬間、呼吸が止まりました。何を言い出すのか、リッキー様の無邪気すぎる天真爛漫な笑顔と問いかけに、緊張が全身を襲いました。
「大好きだよ。愛している」
口元を綻ばせ、真剣な瞳で愛しさを滲ませて答えるレイ様にどくんと大きく胸が高鳴りました。顔が赤く染まっているのが自分でもわかります。
「ローラおねえちゃん。よかったね。ねっ、ローラおねえちゃんもレイおにいちゃんのこと、好き?」
たぶん聞かれるだろうなと話の流れから予想はついていましたが、どう答えればいいのでしょう?
返答に困って俯き、黙っていると
「ローラおねえちゃん、どうしたの? レイおにいちゃんのこと嫌いなの?」
顔を覗き込むリッキー様の邪気のない表情に
「いえ、そういうわけでは……」
目を泳がせて口ごもりました。



