未だに下りないところをみるとその通りなのかもしれません。興味本位での行動が思いがけず大物を釣り上げてしまった。マロンより大きかったから手に負えなくて逃げ出したのでしょう。
「マロン、もう大丈夫よ。鯉は川に戻ったわ。だから、下りておいで」
「ニャーン」
甘えた声で鳴いたかと思うとやっと地に下りてきました。
そして、先程の騒ぎはどこ吹く風でさっそく散策を始めました。
リッキー様を真ん中に挟んで手をつないで歩いていきます。
川の生き物たちに興味をそそられ、花の匂いを嗅いだり、名前を教えたりとリッキー様のおしゃべりにつきあいました。
最初はぎこちなかった空気もリッキー様のおかげで緩和されて、話がスムーズにできるようになりました。静穏な雰囲気に浸っている時でした。



