婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「私はブルーバーグ侯爵家の娘フローラでございます。こちらの方こそよろしくお願い致します」

 私は立ち上がるとカーテシーをして挨拶を返しました。

 ビビアン様は座ったままでと言われましたけど、あちらは公爵家、私よりも爵位は上ですものね。

「フローラ様に、聞きたいことがありましたの」

 私にですか? 

「ビビアン様。何かお飲み物でも持っていらっしゃったら?」

 椅子に座りかけたビビアン様にディアナが声をかけます。

 私たちのテーブルの料理や飲み物を見て納得したようにカウンターへと向かっていきました。