ひとしきり池のほとりで魚たちを眺めて談笑した後、川に沿って歩いて行きました。
「レイ様、お菓子を作ってみたのですけれど、よければ厨房をお借りしてもよろしいですか?」
「うん、いいよ。いつでも。いつにする?」
即答で快諾して頂きました。
有難いですけれど、いつにするって、早急すぎませんか?
「許可して頂きありがとうございます。ただ日時についてはこれから考えます」
せっかちなレイ様にクスクスと笑いが漏れてしまいました。
「早めに決めておいた方が厨房の段取りもつくし、材料だって揃えることが出来るからね」
「確かにそれはそうですけれども。しばらくは忙しくてゆっくりとした時間は取れないと思うので」
「忙しい?」
「今、仕事が立て込んでおりますので、それがひと段落すれば大丈夫かと思います」



