覚えていらっしゃったのね。
頭の片隅にはあったけれど、次々と新事業を立ち上げたので、両親にはまだ話していませんでした。
「気にはなっていたのですけれど、そこまで行きつかなくて。申し訳ありません」
「別に謝らなくていいからね。池の造作には時間もお金もかかるし、万が一、気に入らなかった時の改装だって大変だからね。ゆっくりと考えたらいいんだよ。作ると決心した時には全面的に協力するから、それだけは覚えておいて」
「はい。ありがとうございます」
強引に話を進められるかもと冷や冷やしていましたが、そんなことはなくて反対に気遣って頂きました。
気がかりだったことが一つ解決して肩の荷が下りました。
優しいレイ様。



