「確かにビビアン様がおっしゃるように事前に防げたものもあるでしょう。最悪な場面もこちらの出方次第では、うまい具合に回避できた方法もあるかとは思います。けれど、今それを話したとて何の効力もありませんわ。もう過去のことですから」
「そうね。でも、これから役に立つこともあるかもしれませんわ。ですから、学習しておくことも必要なことではないかしら」
一瞬、怯んだものの気持ちを立て直したビビアン様は、また訳の分からないことを言いだしました。
これからって?
どういう意味なのかしら?
そんな何度もあるような言い方。結婚なんて考えていないのに。



