先ほどとは違う皿にはチョコレートケーキが二個。
こちらは普通サイズ。チョコがコーティングされているものとチョコクリームがたっぷりとサンドされたもので、両方とも結構なボリューム感。
意識がディアナに向いている間も話は続いています。
入るのかしら?
私はもうお腹いっぱいなのだけど。
そんな私の心配をよそにディアナはケーキを食べ始めました。
「どう? 分かったかしら?」
一通り話し終えたビビアン様の顔が紅潮しています。熱弁をふるって興奮したのでしょう。
後半はほとんど聞いていませんでした。
だって、話が入ってこないんですもの。
こんな不毛なやり取りは無駄なことと考えつつも反論すればややこしいことになるのではと思い、ビビアン様の意見に従えば丸く収まるだろうと考えて言葉を発した途端、
「そうで……」
「ちょっと、待ってくださいませ」
ディアナの制する声が聞こえました。



