テンネル家のご両親はとても親切で大切にしてもらっていましたから、エリザベス様には何も思うところはないのですよね。ただ、お義母様と呼べなかったのが残念でしたけど。
後ろに控えて、目を伏せ静かに時が過ぎるのを待っていたのですが、私の姿が目にとまったようです。
「フローラ様もお見えになっていたのね。お元気だったかしら?」
「はい。ご無沙汰いたしておりました」
手にはグラスを持っていますから、正式な礼は取れませんが少し膝を曲げて挨拶を返しました。
「家の中でずっと気が塞ぎがちだった娘が、最近やっと気持ちの整理がついて落ち着いてきたのか、以前のような笑顔も見せるようになって、元気になってきましたのよ。それで、気遣って下さっていた方々もいらっしゃったので、いい機会だと思って今日のお茶会に参加させて頂きましたの」
平静で穏やかな表情で、おっとりと、それでいて私を慈しむように見つめつつ、スラっと思いもかけなかった言葉を吐き出したお母様。
後ろに控えて、目を伏せ静かに時が過ぎるのを待っていたのですが、私の姿が目にとまったようです。
「フローラ様もお見えになっていたのね。お元気だったかしら?」
「はい。ご無沙汰いたしておりました」
手にはグラスを持っていますから、正式な礼は取れませんが少し膝を曲げて挨拶を返しました。
「家の中でずっと気が塞ぎがちだった娘が、最近やっと気持ちの整理がついて落ち着いてきたのか、以前のような笑顔も見せるようになって、元気になってきましたのよ。それで、気遣って下さっていた方々もいらっしゃったので、いい機会だと思って今日のお茶会に参加させて頂きましたの」
平静で穏やかな表情で、おっとりと、それでいて私を慈しむように見つめつつ、スラっと思いもかけなかった言葉を吐き出したお母様。



