『加恋ー、蓮ー、ご飯よー』 下からお母さんの声がしたのは、着替えて1時間くらい経った頃。 「はぁーい。すぐ行くー」 わたしは携帯を持ち、リビングに向かった。 『あら、加恋だけ?…全く、蓮はすぐ来ないんだから。…加恋ごめんね、呼んできてもらえる?』 「…分かったぁ」 わたしは渋々蓮を呼びに行った。 ─コンコン…。 「蓮、起きてる?ご飯だよー」 .