「…ひっ…く…信じても…いいの…?」 『…加恋も…まだ俺のこと好きでいてくれてる…?』 蓮も泣きそうな顔をしているからわたしはギュッと蓮の手を握って何度も頷いた。 「…好き…だよ…蓮のことしか…考え…らんないっ…」 『…俺も…加恋のことしか…考えらんねぇよ…』 わたしたちは、笑った。 …気付かなかった。 この会話を聞いている人が、 扉の向こうにいたなんて…。 .