『…お腹がすいたら、下りておいでね』 その声が聞こえたと共に、足音が遠ざかっていった。 …お母さん…ごめんなさい…。 でも今は、なにもしたくないの。 なにも…する気が起きないの…。 “美果” そう言って微笑む蓮の顔が浮かぶ。 「…っ」 どうして…こんなにも蓮のことが忘れられないのかな…。 .