「…な…なんだろうね!忘れてるものって」 …でも…こんなこと、言える訳がない─…。 『そっか…姉ちゃんも分かんねぇんだ』 「…ん。…わたし、トイレ行ってくるっ」 ガタン、と立ち上がり…わたしは廊下に飛び出した。 溢れる涙を…抑えられなかったから…。 ─────── ─────… 改めて知らされた。 蓮は…わたしを忘れたことさえ、思い出せないんだ…。 .