「え…あ、尚ごめん」 『いや、いいよ』 そう呟くと、尚は立ってボールを投げに行った。 戻ってきた柚来は“電話?”と、口パクで聞いている。 うん、と頷き、わたしはその場を離れて電話に出た。 「はい…もしもし?」 《…俺だけど》 「あ…蓮?」 その電話は蓮からだった。 .