「柚来…」 わたし、また涙が込み上げてきたけど、グッと堪えたよ。 『えと…あたしからも話があるんだけど…』 「え?」 『あのさ…藍沢くんいたじゃん。あの人…』 “藍沢” 柚来の口からその名前がでた瞬間わたしの体が固まった。 『…やっぱりいいや!』 柚来がそう言って笑った瞬間に、チャイムが鳴った。 .