もう少しでドアが閉まる、という時に急にドアが動かなくなった。 俯いていたわたしは驚いて、顔をゆっくりと上げる。 「…きゃあっ」 グッと腕を捕まれたかと思ったらそのまま引っ張られて、ベッドに押し倒された。 ─パタン… 静かな部屋に、ドアの閉まった音が響く。 「れ…『誰?』 わたしの声に被せて蓮が呟いた。 「…え?」 .