「やっぱり北海道寒いね〜」

「俺、こんなにいっぱいの雪見たの初めてかも」

「兄さん、蛍、あれ見て。山真っ白」

「俺らの格好完全に場違いだよな。周りみんなダウン着てる」

「とりあえず服屋さん行こう。寒すぎて死んじゃう」

飛行機から降りるなり、私たちは予想以上の寒さに面食らっていた。

多少の寒さならドンと来い!って感じで来たけど、北海道ナメてました。すみません。

「ダウン最高⋯」

「こんなに温かいとは⋯」

「兄さんも蛍も雪だるまみたいになってるよ」

「そういう光明も負けてねぇよ」

さっきの軽装とは打って変わり、3人とも見事に雪だるま仕様になった。

都会育ちの私たちは寒さに耐性がないから、これ以上寒くなったら死んじゃう。

「とりあえずホテル行くか。んで、温かいもん飲もう」

「私ココア飲みたい」

「寒い日はココアに限るよね」

「光明くんもココア好きなの?」

「うん、僕割と甘党だから」

「そこは智明と真逆なんだね〜」

智明は甘いものが苦手だから、お菓子とか食べてるところ見たことないし、いつもブラックコーヒー飲んでるイメージだ。

強いて言うなら、頭回すためにビターチョコレート食べてるのを見たことがあるくらいかな。