星の世界の君

―――

成人式の式典が終わり、
高校の同窓会に行くことになった。

(めんどくさいな。)

どうせなら中学の同窓会が良かったけど、
中学のメンバーは既定の人数がそろわなかったらしい。

俺は一旦家に帰ることにした。

上京してからの1人暮らしは苦難そのものだった。

父の厳しいながらの教え、母の手料理の有難さ、
兄との男同士の絆。

家族と過ごしていた日々がどれほど幸せだったか
身にしみてわかるようになった。

家に帰る途中、式典前の明人との会話を思い出した。

最近はやりのスマートフォンアプリがあるそうだ。
【ともだちテレフォン
~声でつながるコミュニケーションアプリ】

(なんだこれ。で、出会い系とかじゃないのか?)

明人には、友達を多く持てと言われ勧められた。