「真理可愛いからじゃない!?」


あ、、そうだよね、自意識過剰すぎたよね。


「ううん、可愛くないよ、」


聞こえてくるその声だけでも、後ろの席の女の子が可愛いのが伝わってくる。


いいなぁ、私も可愛くなりたい。今みたいな勘違いも許されるくらい。


「ね!成瀬さんもそう思うよね!」


「え?」


突然話を振られて、反射的に振り向く。


「真理、めちゃめちゃ可愛いよね?鳳条様が真理に笑いかけたの見てたよね?」


「あ、うん。めちゃめちゃ可愛いっ!羨ましいなぁ。」


素直に思ったことを言うと女の子たちは「だよね!」と嬉しそうに笑って、また自分たちの輪を囲んで話し出した。


ふぅ、と小さく息を吐いて、グラウンドの方を向くと、何やら横から視線を感じた。